木曜レジオ

恥の多い人生ですね(達観)

医師国家試験をほぼ紙のQBだけで受けた話 前半

講師速報とみんこれという採点サービスで確かめたところおそらく合格してるだろう、と思われるので漸く国試について語って行きたいと思います。

最初に注意なんですが、この記事は「QBだけで医師国家試験に合格する記事」ではないということです。まだ合格したわけじゃないしね。
結論から言えば、「僕が」QBだけで医師国家試験に挑んだのは愚かな選択だったのだと思います。
この記事は強いて言えば、「なんらかの事情で動画講座を見ることができず、模試の偏差値も体温をブッチギリで切ってる人向け」の記事だと思ってください。
もっと言えば、去年の自分に対するアドバイスというか文句と反省であり備忘録です。
取り敢えず僕自身も頭を整理したいので時系列順に語りたいと思います。

追記
今読み直すと回数別はモリモリ使ってるので動画講座なしの、という意味での紙のQBだけでという話だと思ってください

実際にQBだけで国試で戦えるの?って話は後半の記事でまとめたいと思います。
それだけを読みたい人は後半の記事を待ってくだされば幸いです。

目次

自己紹介

そもそもどんな奴がどんな背景で書いてるのかということを簡単に。
僕は去年の一月、卒業試験に合格したにもかかわらず卒業留年するということになりました。
理由としては常に再試験にかかり続けたり全く反省をせず、「学び」の姿勢が全く身について居らずそんな人間を野に放つことはできないという大学の判断でした。僕自身その判断は全くもって正しいと思い、素直に受け入れています。
2年前の模試の成績は忘れましたが、おそらく全国でもしたから数えて数十人とかだったんじゃないかと思います。あんまり興味なかったです。

追記 2018年の冬メックの成績が出てきたので追加しました


留年以降の一年は2カ月間実習させていただいた以外は大学の自習室で勉強する国浪生みたいな生活でした。
自宅から大学の移動は電車で往復5時間くらいでした。


使った教材

【基幹教材】
友人にもらった2017年度版QB

【体系的な知識のまとめ】
イヤーノートと付属のアトラス
先輩に貰ったマイナーのレビューブック

【回数別】
去年の浪人生が使ってた自習室の床に捨てられてた110・111・112回の回数別
113回の回数別は買うお金がなくてmedu4のDBで代用させていただきました

【参考程度】
病気が見える

冬 1〜3月

僕は前年度はメックの動画講座を取っていましたが、臓器別に関しては1時間も見なかったと思います。卒業留年した後に視聴期限までで観れるギリギリの範囲でサマライズの動画をぼーっと見てました。精神的なこともありほぼ頭に入ってません。
そして2・3月いっぱいで何をしていたかというとなんとサマライズの内容をノートに書き写すという意味のわからんことをしてました。

マジでなんでやねん!!!しかもそのあと見返さなかったし!!!

QB以外のことやっとるやんけと思われるかもしれませんが、このあいだの学びはほぼありません、安心してください。ただの手首の筋トレです。

冬の反省

今思い返すとまず最初に僕がやるべきだったのは臓器別の勉強でした。全く基礎が入っていないのでサマライズを見ても意味がわからず虚無でした。
「病気が見える」とかを通読した方がおそらくましだったでしょう。
まぁ基本的に映画を見たりネットサーフィンしたりダラダラ過ごしてました。

なんも反省してないんかこいつ。

4月

この時期に新たな教材を買うことなく、QBだけで勉強を進めていくことが決定しました。
友人にもらった2017年版のQBとイヤーノートが相棒です。
取り敢えず卒留仲間と話し合って、4月から8月までに(公衆衛生と必修除く)QB一周しようという話になりました。
週に一度ほどの勉強会もしました。ただまぁ、成績不振者だけの勉強会なのでなんとも言えない感じになりましたが、お互いの勉強ペース把握したり誰かと話せるだけでも良かったと思います。

四月に書いた記事 国試勉強始めます - 木曜レジオ

勉強会の記事国試への進捗 ドキッ!留年生だらけの勉強会 単位ポロリもあるよ の巻 - 木曜レジオ

5〜6月 2カ月の実習

2カ月のうち1カ月は地域の病院で実習させていただきました。そこで僕は初めてそこそこ真面目に実習に取り組み、地域の病院で研修するのも良さそう、という感覚になりました。あと元同級生が研修医として働いてる姿を観れたのも良かったです。将来の自分のイメージを持てたというか。
まぁでもここでは実習に追われたり体調崩したりで勉強そのものは進みませんでした。

夏 7〜9月

ここら辺からマッチングなどが始まり、焦りを感じ始めました。僕は昨年度アンマッチだったのもあって恐怖から5病院ほど受けることにしていましたので、かなりそれで精神的時間的なリソースを消費しました。7月中も病院見学などで落ち着きませんでした。
ただ、8月までというのは無理でしたがなんとか9月までにQBの一周目問題とその他気になるところを終わらせました。
間違ったところをルーズリーフに殴り書きで書き出していました。
このとき僕はふとした思いつきで暗記カードを作ることにしました。その日覚えてなかっとことを殴り書きで書き出して一問一答形式で答えるようにしました。これ予想以上に良かったです。お昼の散歩と通学途中の車内で見直すようにしてました。インプットした直後にアウトプットしてみると思った以上になんも覚えてなくて、そりゃあとから復習してもなんも覚えてねぇわ、となりました。ここで復習すること、アウトプットすることの大切さを思い知りました。暗記カードはおそらく最終的に3,000枚くらい作ったと思います。数日後覚えてたものは捨てて、まだ覚えてないものは残して、というように活用してました。

どんどん覚えられてないものが膨らんでいきましたけどね笑
でも確実に知識が増えていく実感はありました。

卒業試験対策 9月中旬〜10月

10月末に卒業試験があったのでそれの対策をすることになるが国試に準じたものを作ると先生方がおっしゃっていたのを信じてQBの2週目をすることにしました。
おそらく1.5月で無理やり一周回しました。
それに加えて110から113回の国試も一度解きました。
卒業留年のトラウマから恐らく国家試験間よりも集中していたと思います。

オスキー 11月

僕の大学では卒業試験後にpost ccオスキーがあり、個人的にはここが大きな転機でした。
ここで僕ははじめて鑑別というものを考えるようになりました。
このオスキー、一応問われる症候とそれに対する疾患の一覧がもらえるんですけどこれが僕くらい頭の整理ができていない人間にはいい整理になりました。
そして疾患を鑑別していく楽しさにも目覚めました。
留年仲間3人で患者の症状と基準値を考えてきて患者役になってそれを何も知らない状態で診察する、ということを何度もやったんですが、これがとてもいい経験になった。
この際mediLinkの鑑別!1st impressionがとてもためになりました。鑑別に苦手意識がある人は是非とも一度ご覧下さい。

12月 冬メック

こんな成績でした。
でもまぁそんな焦りもなかったです。というかそこらへんの感覚が死んでるのでこんな留年とかしてるんでしょうけど。
それにまぁ総論に関してはまだなんとかなりそうで必修はそもそも対策してないしなんとかなるやろというマインドでした。取り敢えず分析した結果まったく文章が読めてなかったので臨床問題の文章の読み方や線の引き方を自分の中で整理して定式化しました。
あと実践としてQBの必修もすることにしました。ここから先は途中で心折れるのが最悪だな、と思っていたので自分の成績とか立ち位置は気にせず(意味がないので)、その日その日をできる範囲で勉強することにしました。

年明けから本番まで

取り敢えず回数別が大切だと思っていたので大学では国試の問題をプリントアウトして本番と同じように鉛筆で線を引きながら解いていく、ということを111・112113をー2週しました。
三年分しかできませんでしたが、それでも12月中頃からはじめてやれない日もあったりで国試の前々日までかかってしまいギリギリでした。
本当は5年分解きたかったです。過去問を解くのと復習するのは予想以上に体力と時間を消費します。
回数別は後生大事にとっておくものじゃないんで国試を受けようと思ったその日にとき始めてもいいかもしれないです。
また回数別と並行してQBにあらかじめ解き直したい問題に付箋を貼っていたのでそれだけを復習しました。
この時期は予想していましたが勉強に嫌気がさしてきて少し気をぬくとすぐに机から逃げそうになりました。そこで僕がすることのしたのは「ながら勉強でも勉強なんや…!」ということでyou tube見ながら勉強してました。
後回しにして中々やらないよりマシだと思ってたので。
先延ばしについての記事僕たちは合理的であるがゆえに先延ばしする、という話 ー動学的非合理性を踏まえてー - 木曜レジオ

見てたチャンネル
ALTER - YouTube

過去問解く間だけは本番想定して見てなかったです。

予想講座の類でやったのは講師速報の予想問題くらいです。
模試の復習はほぼしなかったです。
ただ冬メックの公衆衛生と産婦人科だけは国試の前々日に解き直しました。もっと早くすればよかったです。

本番初日

前日の夜、謎の怪音で眠れなかったこと以外一周回って焦りはなかったです。取り敢えず試験中は眠くてたまらなかったです。何度も意識を失いましたし一周時終わったあと途中で軽く仮眠をとりました。
Aブロックはなんとなく行けた気がしていたのですが、必修が本番ゆえの恐怖かこれは解けたはず、というのが75パーセント。多分いけてる、までふくめると90パーセント、という感じでした。
過去問演習の時はもっと余裕があった気がしてかなり精神と自信を削られました。
こういう自己採点もどきをするなら普段からしておいて実際と自分の手応えの乖離を身につけておけばよかったです。Cブロックはもう本当に眠たさとの戦いでした。眠すぎて問題文を気がつくと読み飛ばしていて何度も冷や汗が出ました。そして試験前に「一番最初の答えが確実なんだから変えないようにしよう」と思ってたのに何個か変えてしまいました。それらが実際あってたのかどうかはまだ確かめていませんが、余裕があれば今後検証します。
また試験の合間にそれほど時間はなく、休み時間にできることはとても限られています。
試験後疲れすぎていて勉強する気は起きませんでした。コクタマは軽くみました。あとはyoutube見てジャンプ漫画の感想記事見て寝ました。
ツイッターもチラ見はしましたがあってるだろうと思ってる問題を間違っていたり、正答率9割越えの問題を間違えてるのを見てしまいました。まぁそんなもんだろうと思っていたので特に気にはしませんでした。

本番2日目

もはや虚無です。疲れと腰痛はピークに達していました。

眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い

それがひたすらキツかったです。試験中の記憶はほぼありません。Eブロックは前日の必修が微妙だったのでなんとか取り返そうとしたのですが確実に行けたと思えたものは前日と同じ75パーセントでした。メンタルもやや崩壊してきており、Fブロックでは何度も見直しと回答の吟味を開いてしまいました。しかし実際集中力も低下してきており問題文の読み飛ばしも多発しておりここに関しては致し方なかったと思います。試験後に変えなきゃよかったと言うのも多発して鬱々しましたが。

結果


こんな感じでした。禁忌は踏んでないそうです。直前期に過去問解いてた感じと大差ない感じになりました。

後半はこちら
structural-alien.hatenablog.com