木曜レジオ

恥の多い人生ですね(達観)

文体は荒波に揉まれ②

さて、前回の続きである。
前回はこちら。

structural-alien.hatenablog.com


前回に引き続き、「文体の舵を取れ」を読みつつその練習問題を実際に解いて?みる。

第二章は句読点についての話だった。英語と比べると日本語における句読点の重要性は若干下がる気もしたけれど、どうなんだろう。
以前、高校生の時に「日本語能力検定」というよくわからん試験があって、句読点を正しく配置する問題があったがそこそこ難しく感じた記憶はある。

練習問題②ジョゼ・サラマーゴのつもりで
一段落〜1ページで句読点のない語りを執筆すること。

その日ジョゼはいつもの朝がくるものだとおもっていただがそうはならなかった普段通り彼は幼稚園へ娘を送るために娘と共に車に乗り込んだいつも通りいつもの朝いつも通りの幸せな光景むにゃむにゃと目を擦る可愛い天使それは本当にちょっとしたことでほんの少しだけジョセが注意を怠っただけのことだったのだ信号機が何色だったか分からない交差点で彼は突然大いなる力を衝撃を感じ取ったまるで全てが左側に持っていかれるような力だ触覚も視覚も嗅覚も全ての感覚が衝撃に置き換えられてしまったその日アレハンドロにとってもいつも通りの朝のはずだっただがそうはならなかった彼はいつも通りに仕事の相棒のトラックを走らせていた随分長い付き合いになるなる相棒はそこそこにハードなアレハンドロに文句を言いつつも付き合ってきてくれたアレハンドロはいつも通りに運転していたはずだっただがしかしいきなり目の前に飛び出してきた一台の可愛らしいオレンジ色の車によって全てが台無しになった全てが終わった時アレハンドロはハンドルに顔を埋めていた何が起きたのか理解した理解はしていただが顔を上げることができなかったそれを確認することが何より恐ろしかった遠くから1人の父親の絶叫が聞こえてくるのをアレハンドロは夢うつつに聞こえる目覚ましの音のようだと思った