木曜レジオ

恥の多い人生ですね(達観)

小説

王下ギルド怪異対策課 ダンジョン内連続怪死事件

地球、特にその中でも日本と呼ばれる国からの異世界転移者がある時期より増加した。増加と言っても年に数人ではあるのだが。 彼らはこの世界の人間が持ち得ぬ技能と異能を駆使してこの世界に降りかかる魔王などの脅威から幾度も世界を救ってくれた。しかしな…

架地③ 空け地

か‐ち【架地】 〘名〙 ① 不安定な土地のこと。〔唐太宗‐置酒坐飛閣詩〕 ② 存在しない土地のこと。 ※西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一一「抑、伝説にあるアトランテイウス大陸なる架地では」 ③存在しない番地。②から転じて ④(形動)不確かな前提に…

架地② 徒逃げ

か‐ち>【架地】 〘名〙 ① 不安定な土地のこと。〔唐太宗‐置酒坐飛閣詩〕 ② 存在しない土地のこと。 ※西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一一「抑、伝説にあるアトランテイウス大陸なる架地では」 ③存在しない番地。①から転じて ④(形動)不確かな前提…

架地① 架地より参る

か‐ち【架地】 〘名〙 ① 不安定な土地のこと。〔唐太宗‐置酒坐飛閣詩〕 ② 存在しない土地のこと。 ※西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉一一「抑、伝説にあるアトランテイウス大陸なる架地では」 ③存在しない番地。①から転じて ④(形動)不確かな前提に…

もく読日記12冊目 短くて恐ろしいフィルの時代

国が縮んだんだよ さてと、では税を徴税するとしようか もう行かないよ そういうことはもうぜんぶ終了だ それぞれに1スモロカだ 私は悪くない 私はとてもいい人間だ。私のしていることは、みんなを幸せにするのだ。 もう2度とあのような日々は戻ってこない…

もく読日記11冊目 居心地の悪い部屋

いや、火じゃない よせよ、友達じゃないか だから男たちはみんな 胸の中で夢を育むことを覚え、 四六時中夢を見た。 あの奇妙な無効の感じを、どう言葉にすればわかってもらえるだろう。 どう眠った? スコットランドの狩猟小屋のように眠ったよ。 「探さな…

満ち足りた家

「いつまでも嫌なことから目を背けていたらダメだよ」 八瀬先輩はそう言った。 「いや、なんで肝試しの誘いを断っただけでそんなこと言われなきゃなんないんですか」 僕たちは学食に居た。僕はオカルト研究会の幽霊部員だ。そもそも八瀬先輩に1年生の頃誘わ…

文体は荒波に揉まれ②

さて、前回の続きである。 前回はこちら。structural-alien.hatenablog.com 前回に引き続き、「文体の舵を取れ」を読みつつその練習問題を実際に解いて?みる。第二章は句読点についての話だった。英語と比べると日本語における句読点の重要性は若干下がる気…

文体は荒波に揉まれ①

ル=グウィンの「文体の舵をとれ」を買った。 文体の舵をとれ 作者:アーシュラ・K・ル=グウィン フィルムアート社 Amazon この作者が何者なのかもよく知らないし、完全に勘だけで買ったほんだ。 物語を描く人に向けた技巧の練習本のようだ。元が英語の本な…

ハルキゲニア

ハルキゲニアという生き物のことをご存知だろうか。 俺はよく知らない。 村上春樹とは関係がない。多分。 古代の地球にいた生物の一種で、蛇の背中に刺刺を生やして、ヒョロヒョロの足と顎の下から触手を生やしたような生き物である。 発見された当初はトゲ…

理解のある彼女さん

「マナーなんて、勝手な話だよ、誰の許可を得たんだか」 そう言いながら彼女はくちゃくちゃと音を立てながら夕食をほうばる。口の周りもテラテラしている。 「そう思わない?」 ビッ、とフォークの先をこちらに向けてくる。ついでにソースも飛んでくる。 「…

NHKの集金vsテレビを知らない人

はぁ。 世の中に仕事は何種類とあるけれども、世間的に知名度の高い嫌われ仕事と言えばNHKの集金をあげる人間は多いんじゃなかろうか。 聖書でも徴税役人は死ぬほど嫌われてたし、お金を回収する人種というのはなんだかんだ嫌われやすいのは今も昔も変わらな…

ふざけた話

(いつもの雑な小説?ですがいつも以上にふざけていて特定の作品のパロディネタがあるというかそれだけのために書いてるので、そういうのが許せない人は読まないで下さい) 「うえっへへ、クミちゃん、キミも悪い子だなぁ」 ツイてる!今日はツイてる!! 俺…

待ち人

嵯峨原から連絡があったのは三日前のことだ。 嵯峨原は、大学でも有名な変人だった。ブームも終わって40年以上経つ21世紀になってもまだUFOや宇宙人の実在を本気で信じていて、しょっちゅう怪しげなオカルト雑誌を見せられた。ただまぁ興味のない人間に無理…

エルフが故郷を焼かれた話

「私たちは故郷を焼かれたんです!美しい自然ごと私たちの誇りと歴史までもが!」 そう涙ながらに絶叫するのは尖った耳に金髪碧眼の美少女であった。なんとも絵になる姿である。 これが交番の受付でなければ。 「うーん、困りましたねぇ、それ本当なんですか…

VRの幽霊

こんな夢を見た。 私は、恋人とどことも知れぬ廃墟を歩いていた。夢だからなんの脈絡もない。 デートだったのかなんなのか。 私はともかくとして、彼女にはそんな趣味はないはずだが、兎も角、私と彼女は廃墟の中で手をつなぎながら歩いていた。 すると、少…

サウナ

サウナに入ると入り口のすぐそば最下段に大男がいた。 身長は2メートル近く、体重は3桁くらいあるのではなかろうか。俯き加減で表情は見えない。 思わずマジマジ見そうになったがあらぬ誤解を受けても嫌なので俺は早々にサウナの奥へと進んだ。尻の下に引く…

訪問者

ピンポン インターホンが鳴る。 あいにく俺はamazonも使ってないしこの部屋に訪れる友人もおらずやってくるのは訪問販売かNHKか宗教勧誘だ。 土曜の朝だし宗教勧誘かもしれん、などと考えていると、扉の向こうから女の声がした。 「すみませーん」 若い女の…

運命の日まであと62日

久しぶりのブログです。 医師国家試験まであと62日ですね。最近はというと自習室にこもりきりで、留年生ゆえに誰とも喋らず留年仲間もいつの間にか自習室に来なくなっていたりと、まるで自分が透明になったのかと思うような毎日です。昨晩、すっかり暗くなっ…

六番目の小夜子について

お題「もう一度見たいドラマ」 「六番目の小夜子」というドラマをご存知だろうか。 原作は恩田陸の同名小説であり、NHKで連続ドラマとして放映された。 ミステリアスな美少女を栗山千明が演じた。 記憶が正しければブレイクする直前か直後かそのあたりだった…