エセ医学への医療者の対応のカテゴライズ
相変わらずツイッターでは反ワクチン派の人たちと医療関係者の間で鍔迫り合いが行われる今日この頃。
僕自身医療者になる予定の落ちこぼれ医学生であるので、自分なりに反ワクチン含むエセ医学への立ち位置を考えようと思いました。
そこで、僕がツイッターで見た限りのエセ医学に対する医療者のスタンスを4パターンに分けてみました。
ここで考えるのはあくまでエセ医学に対するスタンスの話であって、エセ医学そのものをどうするか、エセ医学とは何か、という議論は置いておきます。
エセ医学に対する医療者のスタンス
目次
そもそもエセ医学側である
エセ医学の発信者としての医療者ですね。彼らが何を考えそうなるに至ったのか、そして彼らはそれを信じているのか?疑問は尽きませんが、決して彼らが特に目立って異常な存在だとは僕は思いません。不勉強故にエセ医学へ加担する可能性は誰しもありますし、なんなら大学単位でどこかの保健学科ではホメオパシーというある種のエセ医学を教えていたという話も聞きます。 (以下の記事が参考になるかもしれません) 日本看護協会に学術会議会長談話やホメオパシーについて聞いてみた - 保健師のまとめブログ 琉球大医学部のホメオパシーの講義に使われた(と思われる)教科書を読む - Not so open-minded that our brains drop out. 実際医療職への侵入を果たしたエセ医学は存在し、これは決してエセ医学は患者側、非医療者側だけの問題ではないことを示しています。
棍棒でぶん殴る
ツイッターでよく見る風景ですね。反ワクチンのアカウントなどに対し、初めから敵意満タンで攻撃して論文で殴るスタンス。 一見スカッとしますし、効果があるようですが、実際のところそれでエセ医学側が納得した事例を僕は見た覚えが殆どありません。もしかしたらあるかもしれませんが、あまり聞きません。 エセ医学を信じるなんて馬鹿だ、と切り捨てるのもこのカテゴリに入るでしょう。
外堀を埋める
最近とある先生が、ツイッター社へエセ医学などの悪質なデマをそもそシステムとして規制するように要望することを行なっていました。つまり、発信者の改心ではなく、その拡散を止めるスタイルです。これは効果がある程度期待できそうな気がします。あくまで私見ですが。 とは言えタイムラインで見た、元反ワクチンの方はインスタグラムで反ワクチン思想と出会った、と言え話もしており、ツイッターでの規制だけではあまりに抜け道が多いかもしれません。また、規制の妥当性の判断を誰が行うのか、などの問題もありそうです。
コミュニケーション
これは先ほどよりもさらに穏健派で、もっとじっくりと時間をかけて、本当の情報をいかにして手に入れるか、ということに対する社会的な認知度を上げていく、というスタンスですね。 おそらく実現すれば一番確実でしょうが、今そこにある問題を解決することはできず、これだけでの事態の収拾は難しいように思います。 そしてこれは僕の持論ですが、非科学的な思考になるのはよく言われる「教育の敗北」などではなくて、一定数の人間はそうなるようになっているのだと思います。逆に今現在科学サイドにいるような顔をしている人間の中にも本当に「科学的な思考」ができている人間はそこまで多くないのだと思います。僕もおそらくは。どの情報に先に触れたから、多く触れたかの違いも大きいのだと思います。
まとめ
ざっくりと4パターンに分けてみました。
まぁ混合型だったり、もっと違うカテゴリの人もいるかもしれませんが、そこそこ網羅するのではないでしょうか。
その上で僕が取ろうと思うスタンスは、コミュニケーションです。
上で述べたように、コミュニケーションでは今目の前にある問題は解決しません。もしかしたら棍棒で殴ったり、外堀を埋める必要があるのかもしれません。 ですが、それは僕には向かないです。必要であるならば、誰か他の方にお願いします。
僕はじっくりと対話し伝えていく、と言う役割ができる医療者になれたら良い、そんなふうに思います。
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