仕事がデキない人たちのこと
「無能な人」の話です。あとそれに関連した書評のようなもの。
目次
無能な人としての僕
僕はいわゆる無能な人間です。多浪だし多留だし。一時期していた深夜の飲食バイトでは怒られてばかりで仕事も中々覚えない。
部活でも今でこそ、引退して雑務をこなすことがなくなり安穏としていますが、一回生の頃などはしょっちゅう先輩に怒られていました。
そんな僕がもしも来年卒業して国試に通ってしまったら働かなくてはいけない!しかも人の命が関わってくる現場で!
暗澹たる気持ちになります。しかも実際に病院実習や既に働いている先輩たちから「仕事ができない人」の話を聞いたり実際に見たりします。そんな時、まるで自分のことを言われているようで内臓が迫り上がるようなものを感じます。
無能であることは罪なのか
無能な人、仕事ができない人を見ると、僕は強烈な同族嫌悪と共に深い悲しみを覚えます。仕事ができないのは、練習不足だから、環境のせいだから、だとかそう言うことを言う人がいます。実際それでどうにかなる人もいるんでしょう。だが、僕はそれですらどうにもならない、実務へのポテンシャルそのものが欠けた人間が存在すると思います。僕自身がそうだからです。
そんな絶望感を感じつつ、実際にそんな人間と一緒に仕事をする人のことを考えるとさらに苦しくなります。おそらくきっと、ハズレくじを引いたと思うじゃないですか。どれだけ教えても上達しない、改善しない、やる気はあるようだが空回りしている。見てるだけでモヤモヤしてしまいそうです。特に、命の関わる現場ではそれが顕著になる気もします。無能故に人の命を毀損するのではないか、そんな不安を今から覚えます。
その上、僕の場合そんなことの積み重ねでの無気力感もあって、向上心すら失われようとしています。でも、多分きっとこんな人も少なくない、と思います。誰もが「向上心のある弱者」ではないんです。
そこまで言うなら医療職向いてないしやめとけよ、と言う意見もあるでしょうが正直そんなこと言われてもうるせぇよ、こっちだって自分の人生だ、多少迷惑かけてでも俺の望む人生生きさせろや、辞めたとして責任とんのかお前、と言う気持ちも間違いなくあります。
無能に出来ること
こんなツイートを見かけました。
できるって言われる研修医とできないって言われる研修医の違いは、自分が何もしないとひとが死ぬ、って知ってるかどうかしかない気がするけど、前者は1年めのこの時期でも何も出来ない、ってことはないと思います🤔🤔💉
— らじこ🤢🤢🤢 (@Rajiccooooo) 2019年2月8日
何も出来ないやつなんかいないよ
結局厳しい言い方をすれば「何もできない」なんてのは不相応な高望みを自分にしても、そんな出来もしないことはできなくて当たり前なのだって話なのかもしれないです。 だから、何が今できるのか、自分が今切れるカードはなんなのか、手札には何があるのか。 そこから初めて行くべきなのかも。
人並みになることは一旦横に置いておいて自分の人生、と正面から向き合うべきなのかもしれません。
何か人並みにできなくとも、できることは必ずある、そう考える。
月並みな話ですが、こう言ったことに劇的な解決方法なんかきっとないんです
1つの指針として
ツイッターでは現在「発達障害」というワードがトレンドになり、一人歩きしている感じがあります。実際社会的認知が上がることはいいことだとは思います。ですが、なんだかすべてをそれで説明しちゃいそうな危うさもあって僕は少し警戒しています。だから、ここまでの「仕事ができない」話も敢えて「発達障害」の概念を導入せずに進めていました。 ただ、トレンド故に発達障害関係の本は最近いくつか出ており、僕も何冊か読みました。それらは、発達障害の方向けに書かれたものですが、それ以外の方が読んでも「生活」や「仕事」に活かせるものになると僕は思いました。ですので、1つの指針となるものとして、ここで2冊だけ紹介しておきます。
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に働くための本
- 作者: 對馬陽一郎
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2017/05/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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よくまとまった本だと思います。参考になるものもならないものもあると思います。 忘れ物をしないための精神論ではない物理的な方法や、作業効率を上げるためのアプリの紹介など、具体的な話が多くて胡散臭い自己啓発本とは全く違います。実用書です。
- 作者: 借金玉
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/05/25
- メディア: 単行本
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ツイッターで見かけることもあるんじゃないでしょうか。借金玉さん。恐らく、借金玉さんは僕がさっき言ったような発達障害の方以外がこのような本を参考にすることには懐疑的かもしれませんが、僕自身はアリだと考えます。やる気が出ない時のやる気の出し方の話、や書類整理の話についてはかなり参考になります。後半の営業職の話については僕にはあまり参考にならないかな、と思いましたが、刺さる人には刺さる内容だと思いました。
最後に
途中でも言いましたが、僕のように仕事ができない人間も幸せになりたいし生きたいし、働きたいです。そんな無能な人間のことを疎ましく思ったり邪魔に思うこともまた当然のことだと思います。道徳的でないなどというつもりはありません。だから、これは手持ちの手札で生きるしかないお互いの生存のためのその過程で起こる必然的な衝突なんです。
皆がみんな衝突せずにヌルッと生きるなんて、そんなのありえないと僕は思います。 協調性と競争性は並存し得ます。
そういう意味で生きることは「闘い」だと思いますし、生きていくしかないんだと腹をくくるべきなんだと僕は思います。
他人の優しさを過剰に期待するのも馬鹿らしいですし、あまりに優しくされすぎるのもそれはそれで辛い、というのは無能と呼ばれたことのある人なら経験があるんじゃないですか?僕はあります。申し訳なさで死にたくなります。わがままなんだとは思いますが、そう思っちゃうのはしょうがないじゃないですか。人間なんですから。勿論、他者からの理解や優しさには感謝すべきなんでしょうけれど、その上での、それでも、の話です。
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