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恥の多い人生ですね(達観)

老人Z 映画レビュー と書評なども

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老人Z

老人Z [DVD]

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老人Z 劇場予告集. - YouTube

僕は大友克洋の「童夢」が大好きで何度もなんども読んでます。本当にいいですよねあの漫画。登場人物は見た目普通の爺さんとかおっさんとか子供とかで特にかっこよくないんですけどストーリーとその画力と戦闘シーンで魅せてくれます。

童夢 (アクションコミックス)

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そして江口寿史、「ストップひばりくん」が大好きで、かなり昔の漫画ですけど高校時代にはまってこんな可愛い女の子がこの時代に、と衝撃を受けたものです。まぁ女の子じゃねぇけど

そんな大友克洋が脚本とメカデザインを務め、キャラクターデザインを江口寿史が務めたこの「老人Z」、まぁ当然のごとく刺さりましたよね。

あらすじを簡単に説明すると、厚生省の肝いりで最新技術とか自己増殖するコンピュータを組み込んで新開発されたありとあらゆる看護をして、人手いらずになる介護用ベッドが発表される訳ですが、こんなん暴走しないわけがない自己増殖コンピュータとか新開発のウイルス並みに暴走する運命じゃないですか?

まあ案の定暴走しまくるわけで、語り手は、そのベッドの被験体に選ばれた老人のことを以前から介護していた看護実習生の女の子になるわけですが、この子が江口寿史デザインで可愛くて、ベッドの中の萎びた老人と対比的にピチピチしててとても良かったです。満面の笑顔

ストーリーは恐ろしく単純で暴走した老人、というかベッドをいかにして止めるか、ということなんですけど、街中の色んな機械をどんどん取り込みどんどん強くなってくのが男の子の心をくすぐりますね。「塊魂」ってゲーム昔ありましたよね?あんな感じです。

もうそこらへんからのメカの有機的な動きがとてもいい。これが描きたくてこの映画作ったんだろうなぁというのがひしひしと伝わってきます。

最後のオチもなんとも間が抜けていてとても良かったです。

昔の作品ですが、SFや機械が好きで江口寿史の描く女の子が好きなら見るべきですね。

自己増殖なんて聞くと、「横浜駅SF」を思い出しますが、これもオススメの作品ですよ。 自己増殖機能が暴走した横浜駅が周辺を飲み込んで日本の本土の殆どが「横浜駅」に飲み込まれて、九州とJR北海道で対横浜駅の戦争が行われている狂った世界のお話ですがちゃんとSFしてます。

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

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